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アルジェリア人質事件に思う

アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で日本人らがイスラム過激派武装勢力に拘束された事件で、アルジェリア政府は人質関係国に事前通知をすることもなく武力鎮圧した。これにより人質になっていた23人が死亡したとの情報もある。このなかに日本人も含まれているとの情報もあるがいまだその真偽はわからない。
この事件で垣間見えたのはテロリストによる人質事件への各国の対応だ。日本の安倍総理は外遊先から2度にわたって、アルジェリアのセリア首相に、人質の人命を重視して自制した行動をとるように要請している。結果的にはいずれも武力行動の後だった。アメリカは、クリントン国務長官が、訪米している岸田外務相との18日の共同記者会見の場で、テロリストと交渉はしないと明言した。当地域に一番の情報網をもっているイギリスのキャメロン首相は、テロリストを批判はしたが人質の人命を一番に考えろとは要請していない。一方、この事件の発端になった、マリのテロリストの拠点を空爆したフランスは、この軍事行動の正当性をアピールし、アルジェリア政府のとった行動が最適のものでると評価している。日本は人質の人命尊重を第一義に考えたが、アルジェリア、アメリカ、イギリス、フランスはテロとの戦いを第一義に考えている。おそらく日本以外のこれら4国は、この事件が起こった瞬間に、テロに屈しない、人質に犠牲者が出るという判断をしていたと思われる。冷徹に見えるがそれが宰相の判断だと思う。交渉する暇さえ与えないでテロリストを殲滅したアルジェリア政府の行動を世界は評価しているのではないか。何でも話せばわかるという日本社会と、相手によっては話す必要はないと考える社会の差が歴然とした事件でもあった。
 安倍総理は人質の人命を最優先に考えてほしいとアルジェリア政府に要請したが、それは言い替えれば、人質の人命のためならテロリストと交渉しろ、場合によってはテロリストの要求を呑めといっているに等しい。これが日本で起こった事件であれば間違いなく、テロリストと交渉し、人質を解放するために、身代金の要求も、政治犯の釈放の要求も受け入れただろう。要はその場をしのげばいい、その場をしのぎさえすれば再発防止はそれから考えるというのが日本政府の考えだ。人質に一人でも犠牲者がでれば、国民というかマスコミが騒ぎ、それが政局に発展し、首相が辞任せざるを得なくなるのが日本社会の特徴だ。だから日本の為政者はそれを恐れて、無条件に人命の重視を叫ぶ。人の命は地球よりも重いといって国際テロリストを釈放した首相もいたくらいだ。しかし世界の現実は、そんな綺麗事が通じるほどメルヘンチックではない。一人の命は何百億という石油や天然ガス精製プラントよりもずっと軽いし、人によっても命の価値は違う。
 この事件で日本人の犠牲者が出たなら痛恨の極みである。一民間企業の利益のためとはいえ、相手国の国家事業に貢献し、結果的に日本の国益そして国際信用に多大な貢献をした企業戦士には、日本国として名誉を与えてほしい、また、遺族へ親身のサポートをお願いしたい。われわれが今考えなければならないことは、世界は話せば分かりあえるとか、こちらが危害を与えなければ攻撃されないとか、相手にとっていいことをしているから恨まれないとかいった幼稚な考えから一刻も早く卒業することだ。この事件で犠牲になった方々の死が、後続する人たちの安全に繋がらなければ、この人たちは浮かばれない。この事件で、日本人の安全に対する考えが、世界の常識レベルにまで改まることを願っている。
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テーマ : 伝えたい事 - ジャンル : ブログ

コメント

ここでも見えた日本の問題点

 おはようございます。

 予断を許さないアルジェリアの人質事件で、日本人にまで犠牲者が出たと言う最悪の知らせには、ホント心を痛めると言うか何と言うか、日本の危機管理能力と言うか情報力があまりにも遅れていることを露呈したとしか言えません。

 今回の人質事件ではいろんな情報が錯綜したと言いますが、欧米からの情報を鵜呑みに受け入れ過ぎて、正確な情報を把握できずにそっくりそのまま発信したことではないでしょうか。これでは混乱ばかりもたらす。
 日本人が危険にさらされているにも関わらず、情報収集に手間取った結果犠牲者が出たと推測しますね。やはり自前の情報網を持つことが日本政府に求められます、いつまでもアメリカに頼るな!!

 また人命優先をアルジェリア政府に訴えたが、90年代から過激派と交戦ばかり展開したアルジェリア政府には「我々はテロリストを掃討することが優先だ!」で軍事作戦を展開したが、彼らにはいわゆる「話せば分かる」だの「ペンは剣よりも強し」だのと言う考えは希薄で、彼らにとって武装勢力は倒すべき存在にしかないのでしょう。

 こう言う緊迫の場において「話せば分かる」「ペンは剣よりも強し」の姿勢は通用しないことが常識だし、話し合いで解決できるほど世界は甘くない!! と言う意識を日本人は持つべきだと言えます。

 これに関連した記事を私のブログで取り扱ってますので是非見に来て下さいませ。

Re: Re: ここでも見えた日本の問題点

> >  コメントありがとうございます。
>
> この事件、最悪の結果になり犠牲になられた方々に哀悼の意を表します。
> この事件をうけて安倍総理は日本版NSCを設置する検討にはいった。当たり前というか遅すぎた。第一次安倍内閣のときに廃案になったが、法案の再提出を目指すとしている。その時に反対した政治家、マスコミに反対した理由を聞いてもらいたい。 そして彼らに、今度の再検討にも反対なのか、賛成するのかを表明してもらいたいものだ。人が死んだから賛成しますというような安直な回答は聞きたくない。それが民主主義を脅かすというのなら、人がテロで死のうが死ぬまいが関係ないことだ。そこまでの信念をもって反対しただろうから、今回の検討にも反対するはずだよね。その意見をテレビで表明しろと言いたいですね。

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