1. 無料アクセス解析

ノウハウ公開して、自分の首を絞める日本

今日の朝の報道番組の中で、日本の先端技術の紹介をしていた。マグロの陸上養殖だった。マグロの養殖は海上で広い生簀で実施されているが、それを陸上でできるというものだ。マグロは酸素を取り入れるために、いつも高速で泳いでいなければ死ぬのだが、狭い生簀に入れると、生簀の壁に当たって衝突死したりする。これを防ぐために、人工的に海流を作って、壁に衝突しないようにマグロの泳ぎを誘導する。その海流の流速を調整することで赤味の多い肉質を作ったり、トロといわれる脂肪の多い肉質を作ることが可能になる。また、海水をポンプアップした生簀で養殖すると、マグロが病気にかかり死んだりするから、海の中に井戸を掘り、地下海水を汲み上げて生簀に入れるという。この地下海水は無菌で年中温度が一定しているから安定した養殖ができるのだという。日本の養殖技術はいまでも世界一だが、マグロまでも陸上で養殖できる技術を確立したことに驚嘆、賞賛したい。ただ、ワシはこのような日本の先端技術の紹介番組を見てよく思うのだが、ここまで技術やノウハウを公開して、技術開発競争上問題はないのかと心配になる。取材される側も、テレビで公開されることを承知で取材に応じているのだろうが、ワシから見れば、「そこまで取材に応じなくてもいいんじゃないの。」と思うことがよくある。研究・開発者やその業界では周知のこと、遠かれ早かれいづれわかることかもしれないが、1年でも2年でも早く、他者に先駆けそれを知っている、それを実証したことの優位性が競争に勝ち抜く大きなポイントではないか。これからマグロの陸上養殖に進出しようと考える企業は、ゼロからの試行錯誤をすることなく、今回の技術紹介番組のとおり、海水には地下海水を使えばいい、生簀の海水は人工的に回遊させればいいことがわかっているから、そこからのスタートでいい。このことを研究してきた開発者の長年の労苦は、一瞬のうちにみんなの共有財産になってしまった。いくら特許を取得しているといっても、広い中国大陸のどこかで、真似されればわかりっこないし、中国はそこを部外者には視察させないだろう。養殖マグロと天然マグロの識別ができなければ、違法に生産された養殖マグロが市場に出回って、市場価格を下落させるとともに、研究者が長年かけて開発してきた養殖技術の優位性が薄れてしまうことにもなる。これは国益の問題でもある。杞憂かもしれないが、こういうことを考えて番組を作ってほしいと思うが、取材される側も、何でもかんでもホイホイと安請け合いして、企業秘密を公開することは考えた方がいい。
日本人のお人良しさも、見直したらどうよ。
スポンサーサイト

テーマ : ビジネス - ジャンル : ビジネス

コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)