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連立の前に考えることがあるだろうよ

民主党は参院選で大敗し、過半数を野党に握られ政権運営がままならない状態になってきた。野党の出方次第では政府提出の法案は1本も成立しないこともあり得るという状況だ。こういう状況の中、仙谷官房長官が、揉み手擦り手で野党との協調姿勢をアピールし始めた。ついこの間までの衆院での傲慢さ、強引さはどこえ行ったのやら。枝野幹事長にしても同じだ。参院選を少し甘く見ていたのだろう。それだけ衆院の多数が強烈だったということかもしれない。冗談抜きで、この状況だと政府提出法案は1本も通らないかもしれない。仙谷は重要法案が決まらないことを避けるために大連立の可能性にも言及した。重要法案が何を指しているのか判らないが、連立の前に考えなければならないこと、整理しておかなければならないことがあるだろう。それは連立しようとする野党側にも言えることだ。それは政党としての基本理念、つまり国家観にどれだけ共通の認識があるかということである。まず、これがあってからの、連立模索だ。川の支流の流ればかりを見て、共に同じ方向だと握手しても、川の本流はぜんぜん違う方向へ流れていることはよくあることだ。だから高所から本流の流れを見極めて、それに同感する相手と支流というか枝葉の話をするのが筋ではないか。日本語に是々非々という言葉がある。これは、いいものはいいと認め、悪いものは悪いとはっきり言えということである。理屈ではあるが、これを進めていけば、支流の流れにばかり目をとられ、本流の流れを見失うことになりかねない。ワシの町の夏祭りに、町内の組事務所がビールやおにぎりの差し入れをした。いいことをしてくれたなと評価したいが、あらゆる民生行事でこのようなことをされると、町民の組事務所を見る目も変わってきて、組事務所も結構いいじゃんとなる。しかし、根本は暴力団で反社会的行為で食っている連中だ。いざ町内で彼らが関わる事件が起きた時に、だれも面と向かって批判できなくなる。連立政権も同じようなものだ。内閣に入れるということを優先して、国家観などの基本理念を不問にしたまま連立を組むと、いずれは瓦解するが、その間相手を利することになる。つまり、自分たちの考える国家観と反対の方向の流れに加勢することになる。個々の法案が、国民のためになるといっても、それを通すことが結果、政党の基本理念に相反した社会の形成につながっていくことになれば、勇気をもってその法案に反対するべきだ。多くの国民はわかってくれると思う。連立という甘い言葉にのせられるな! わかったか、自民党! 弱小政党よ。

テーマ : 民主党・菅直人政権 - ジャンル : 政治・経済